
日本が世界に誇るアパレルブランド、コムデギャルソンのデザイナーと知られ、ミステリアスな存在でありながら最高経営責任者として50年もの間続けてきた「川久保玲」の生き方が滲む名言をまとめました。
新しいものをつくること

創造は物事を前進させる 新しいものがなければ社会の進歩はない 洋服を作るのはその考え方の一部からです
完成された服にダメージを与えることにより、新しい感覚や価値観、ポジティブな気持ちを作り出すことを信じて制作した

完成されたものを壊した時のパワーを見たかった

よかったですね きれいだったですねと全員から評価を受けたとしますね
それはもう不安です
そんなにわかりやすいものを作ったのかと 自己嫌悪に陥ってしまう
小さくても光っているものがあり、小さなことにも強い価値があり、力になりうると思う。
私たちは今、闇に包まれたこの世界で、新しいものを見つけ出さなければなりません。
新しいものを作るということが第一ですから
The space i need is the space where fifty years of experience can be obliterated.
私に必要なのは、50年分の経験を消し去ることのできる空間です。
I just spend every day looking for something new, something that goes beyond any cultural references and which has nothing to do with where I am from
私は毎日ただ、新しいものを探しています。どんな文化的な参照も超えた、私の出自とは何の関係もないものを。
I have always started from zero, trying to make something that didn't exist before. The process of creation is done mostly by words and imagination.
私はいつもゼロから始めて、それまでになかったものをつくろうとしてきました。創作は、ほとんどが言葉と想像力で進みます。
For 50 years, all I've been doing is looking for something new and getting my team to do the same thing.
この50年、私がしてきたのは、新しいものを探し、チームにも同じことをしてもらう、ただそれだけです。
I feel I can succeed more in making something that hasn't existed before if I don't look for reference points.
参照するものを探さないほうが、それまで存在しなかったものを生み出せると感じています。
I believe that, without creation, there can be no progress. Fashion is one of the best ways to express oneself.
創造なくして進歩はないと信じています。ファッションは、自分を表現するいちばん良い方法のひとつです。
I built Comme des Garçons around the concept of new.
私はコムデギャルソンを、「新しさ」という考えを軸に築きました。
There is more freedom in designing women’s clothes, it is true. Sometimes what is new is not immediately visible.
確かに、女性の服をデザインするほうが自由があります。新しいものは、すぐには目に見えないこともあります。
Creation takes things forward. Without anything new there is no progress.
創造は物事を前へ進めます。新しいものがなければ、進歩はありません。
服とデザイン
私は観る人の価値観を問うコレクションを創りたいと思います
話さなくても洋服を見れば私のことが分かります
言いたいことは全部 洋服の中にあるのです
やはり、最後に残ったのは黒ということです。それがいちばん強い

I have come to realize that, after all, black is the colour for me
私は気付いた、結局のところ、黒こそが私の色だと
ファッションはたった今 この瞬間だけのものでそれを今着たいと思うから ファッションなのです
はかないもの 泡のようなもの
そんな刹那的なものだからこそ
今 とても大切なことを伝えることができるのです
これまで取り組んだことがない手法であり、大きな決心が必要だった
I want to avoid the limitations of the body. It’s a hindrance.
体の制約から離れたいのです。体は妨げになります。
ものを作る時に どういう評価を受けたいとか
何か自分のメッセージを伝えたいとかいう目的はないんです
その時にかっこいい 綺麗だと思うことを形にするというのがスタートです
I don’t worry about whether you can wear it, because that would restrict the making of something new.
着られるかどうかは気にしません。それを気にすると、新しいものをつくることが縛られてしまうからです。
This work is the hardest, but through the act of throwing away work, what remains is beautiful.
この作業がいちばん難しいのですが、捨てていくことで、残ったものが美しくなります。

デザインすることがデザインとは限りません
荒々しい上流の石が流れに洗われて何気ない石ころになるように
色々な音や色だとか、過剰な情報、そういうものから少し離れて、一息つきたい。静けさの中に落ち着きたいという気持ちです

かっこいいと思う服がなかった
前にあったようなものを再現するのではなく もう少し新しいことを表現したかった
自分の表現したいことの方法を探して スタッフと一緒に作りました
クリエイションは、視覚のみならず、六つの感覚すべてが重要な働きをする、暗闇の中にこそ立ち上がるのではないでしょうか。
相反するものには不協和音を感じると思います。悪い意味もありますけど、予想外のことも起こるし、面白くなる場合もあるんですよ。
人間は感じる生き物。
Nature is strong as it is. In the same way as nature is strong by its very existence, without having to be “designed,” I try to make strong clothes.
自然はそのままで強いものです。自然が「デザインされる」ことなく、存在そのもので強いのと同じように、私は強い服をつくろうとしています。
I create at the place where the body or the person is separate from the clothes. They then become clothes as a result of that.
私は、身体や人が服から切り離されたところで創作します。それが結果として服になるのです。
I have never worked thinking about the result of anything.
何かの結果を考えて仕事をしたことは、一度もありません。
I never intend to make art but the craft in making clothes is naturally important.
アートをつくろうと思ったことは一度もありません。でも、服づくりの技術はもちろん大切です。
I have always liked black. However, recently black has become as habitual as denim, so I wanted to find tomorrow’s black.
黒はずっと好きです。けれど近ごろ、黒はデニムのようにありふれたものになったので、明日の黒を見つけたかったのです。
Fashion is not art. The aims of fashion and art are different and there is no need to compare them.
ファッションはアートではありません。ファッションとアートは目指すものが違い、比べる必要はありません。
My approach is simple. It is nothing other than what I am thinking at the time I make each piece of clothing, whether I think it is strong and beautiful.
私のやり方は単純です。一着ずつつくるそのときに何を考えているか、それが強く美しいと思えるか、それだけです。
着る人と自由
ファッションとは あなたが自分自身に取り付けた何かであり そしてファッションが生まれた意味との対話を通じて あなたが身につけた何かです
着ることなしにファッションは意味を持ちません
To live, and to carry on living, we need freedom. It’s as simple as that.
生きるため、生き続けるためには、自由が必要です。ただそれだけのことです。

All I am doing in my work is simply expressing what I am feeling.
私が仕事でしているのは、感じていることをただ表現することだけです。
コムデギャルソンの服はいろいろありますけれども やや普通ではないと思います
それを堂々と 何も気にせず着るということ自体が 自由であると思います
そういう意味で 着た人はすでに自分自由になっているのだと思います
その服を選んだ時点で もうすでにその方は自由なのです
I esteem and respect all those with convictions who have a strong way of life.
信念を持ち、強く生きているすべての人を尊敬しています。
私にとっての黒い薔薇のダークな美しさは、勇気、抵抗、そして自由を意味します
本人の中身が新しければ 着ているものも新しく見える
ファッションとは それを着ている人の中身も含めたものなのです
I make clothes for strong women
私は強い女性のために服をつくっています。
If one can change oneself then one’s fashion will change.
自分を変えることができれば、その人のファッションも変わります。
トップモードの服でなくても Tシャツ姿でも
この人は何か持っているな
という雰囲気を醸し出しています
I think fashion can only help in the change of oneself.
ファッションにできるのは、自分が変わることを手助けすることだけだと思います。
真に自由に自分自身で生きるノマドに憧れる 羨ましい
i think pure creation can thrive best and true freedom finally achieved when all kinds of dualism, left and right, real and unreal, man and woman, etc can be transcended..don’t you think?
右と左、現実と非現実、男と女といった、あらゆる二元論を超えられたとき、純粋な創造はもっとも豊かに育ち、本当の自由がついに手に入るのだと思います……そう思いませんか?
I always wanted to make clothes to make people feel positive and strong and healthy, that's always been my aim.
私はいつも、着る人が前向きに、強く、健やかな気持ちになれる服をつくりたいと思ってきました。それがずっと私の目標です。
Clothes should be used as a means of expression – people should be free to express themselves as they want.
服は表現の手段として使われるべきです。人は思うままに、自由に自分を表現していいのです。
I AM NOT AWARE I AM AN ICON.
自分がアイコンだという自覚はありません。
Feeling free inside oneself is being free.
自分の内側で自由だと感じること、それが自由であるということです。
In terms of creation, I have never thought of suiting any system or abiding by any rules—either a long time ago or right now. In this respect I have remained free.
創作について、どんな仕組みに合わせようとも、どんな決まりに従おうとも考えたことはありません。昔も今もです。その意味で、私は自由であり続けてきました。
What you wear can largely govern your feelings and your emotions, and how you look influences the way people regard you.
何を着るかは、気持ちや感情を大きく左右します。そしてどう見えるかは、人からどう見られるかに影響します。
怒りと反骨
どうにもならない不平等の中でも 自分は自分だって頑張って生きていかなきゃならない辛さがある
不条理って言ったら言い過ぎかしらね
子供の頃からずっとそういうものに怒りを感じてきました
その気持ちを今後も持ち続けたい
特に自分自身への怒りです。何も思うようにできない

Freedom, rebellion and independence are my mottos.
自由、反抗、そして独立が、私の信条です。

すぐ着られる簡単な服で 満足している人が増えています
他の人と同じ服を着て そのことに何の疑問も抱かない
服装のことだけではありません
最近の人は強いもの 格好いいもの 新しいものはなくても 今をなんとなく過ごせればいいと
情熱や興奮 怒り 現状を打ち破ろうという意欲が弱まってきている
そんな風潮に危惧を感じます
It seems these days making clothes from zero is a thing of the past.
近ごろは、服をゼロからつくることは、過去のものになったようです。
All I have is remorse and regret. I have been unable to break the values entrenched in a commercial-only business.
あるのは悔いと後悔だけです。商業だけのビジネスに根づいた価値観を、壊すことができずにきました。
いつも憤りを感じながら、それをエネルギーとしてやってきた
私は、怒りのエネルギーを作ることに向け、どなたかを元気にするもの作りができればと思っています。
Maybe in the sense that I’m always mad at something.
いつも何かに怒っている、という意味でなら、そうかもしれません。
I’ve always liked the strong attitude of punk and its out-of-the-ordinary way of thinking.
パンクの強い姿勢と、型破りな考え方がずっと好きです。
Don't put me in a box.
私を型にはめないでください。
私にとって分からないのは、なぜ皆が同じことをするのかということだ。特に若い人が、人と同じことをしたりするのが分からない。
ウチみたいな個人企業が暴れても、叩いても何も変わらない。
戦争と希望
Let’s get out of the black hole.
ブラックホールから抜け出そう。
自由やお互いを思いやることがなくなりそうな異様な世界の中で、何か強いことをしなくてはならない

私たちを平和や愛、そして友愛に導く、シャーマンのように力強い人物が必要と考えた
世界で起こっているさまざまなことに対する空気と透明性で立ち向かうことは、ある種の希望を意味するかもしれない
透明性を持ってクリエイションしたら、何かが見えるかもしれない
白は祈りの象徴
今の社会情勢、世界中で起きている悲惨な事に対して私は無力ですが、私なりに新しい表現を模索しながら服を作り続けることが、平和のあり方のひとつと信じて進みたいと思います
気が滅入るようなグルーミーな状況の中、明るく輝く未来を期待したいという気持ちをコレクションで表したいと思いました
今の世界を憂い嘆く そしてそれに寄り添いたい 気持ち
It’s a pity because such a hunger can result in a good power.
残念です。そうした渇望は、良い力を生むことがあるのですから。
花の存在はハッピーな時間のためだけにあるのではない。苦しい、哀しい、辛い時こそ存在する。
しかし、例えば、暗室の中で像を結ぶ写真のように、創造や発展、進歩も暗闇の中から生まれることができるのです。
I like the image of beauty coming through the dark – and the light, which feels stronger when appearing out of the dark – and the reflective, intelligent and inclusive nature of goth culture.
暗闇を通り抜けて現れる美しさというイメージが好きです。闇の中から現れる光は、いっそう強く感じられます。それに、ゴス文化の内省的で知的で、誰をも受け入れるところも好きです。
仕事と会社
これをやったら安全でしょう リスクが無いでしょう ということがコムデギャルソンにとってはリスクです
Every day I am checking the accounts, designing printed matter, thinking of advertising, looking at the daily sales from all the shops, sending notes to the sales staff, meeting with the patterners, etc. Collection work is one of these daily duties.
毎日、帳簿を確かめ、印刷物をデザインし、広告を考え、全店のその日の売り上げを見て、販売スタッフにメモを送り、パタンナーと打ち合わせをしています。コレクションの仕事は、そうした日々の仕事のひとつです。
What I enjoy is seeing people who work with their own power, making clothes with all their heart and soul, without being lured into easy temptations.
私が楽しいのは、安易な誘惑に流されず、自分の力で、心を込めて服をつくっている人たちを見ることです。
いい物には人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる いい物は高いという価値観も残ってほしいのです
この度の受賞は、スタッフはもとより、産地、縫製工場など、常に服作りに協力を惜しまず助けてくださったたくさんの方々のお力があってこそと改めて感謝いたします。
新しいものを作っていくには、たゆまぬ努力が必要です。止まったらできなくなると言い続けています。
でも作ることができれば、先があります
不安があるから前に進めるのです。
ただ、私にとって生きることはイコール仕事、作ること。それしかないのです。
i like short powerful messages… i don’t like to say too much, especially to journalists.
短くて力のある言葉が好きです……多くを語るのは好きではありません。特に記者には。
I was happy to receive this award for fashion and design because it meant that my incessant work over 50 years in always looking for something new is perhaps recognised in some way.
ファッションとデザインに対するこの賞をいただけて、うれしく思いました。50年にわたって絶えず新しいものを探し続けてきた仕事が、何らかの形で認められたのかもしれないからです。
私がビジネスを築く方法としてファッションを使ったのは偶然で、ファッションデザイナーになるという決意ではなかった。それは、ビジネスのための素材だった
念のため言っておくと、私のビジネスはクリエイション、製造、販売だ。もし販売するつもりがないのなら、商品を作るのは無駄なこと
“今まで見たことがない服を作る”という中核的意味においては、たくさん売れるものではないから成功しているとは考えていない。もしメインである『コム デ ギャルソン』のコレクションだけに依存していたら、会社は倒産していたかもしれない
I design the company, not pieces of clothing.
私がデザインしているのは会社であって、一着一着の服ではありません。
I'm not an artist, not a fashion designer, I just use fashion, use clothes as a material to make a business out of creation.
私はアーティストでもファッションデザイナーでもありません。ファッションを、服を素材として使い、創造からビジネスを生み出しているだけです。
First thing that I remember growing up is that I wanted to be independent, make a business and work.
育つなかで最初に覚えているのは、自立したい、事業を起こして働きたいと思っていたことです。
If my eyes aren't on it, it's not Comme des Garçons.
私の目が届いていなければ、それはコムデギャルソンではありません。
I just work every day, with heart and soul, and in everyday life, an idea or a feeling can arise.
私はただ毎日、心を込めて働いています。そして日々の暮らしの中で、アイデアや感覚が生まれてくるのです。
It’s my job.
それが私の仕事だからです。
I AM A BUSINESSWOMAN.
私はビジネスウーマンです。
RATHER THAN PLANNING, I DECIDE BY INSTINCT AND FEELING.
計画するよりも、直感と気持ちで決めます。
Comme des Garçons has always traveled at its own pace and will continue to do so. In good times and bad times the company is more or less the same.
コムデギャルソンはいつも自分たちのペースで進んできましたし、これからもそうです。良いときも悪いときも、会社はおおむね変わりません。
But even with business methods and ideas, it is necessary to have something new.
けれどビジネスのやり方や考え方にも、新しいものが必要です。
I don’t think of myself as anyone special, and I would not know how to define myself.
自分を特別な人間だとは思っていませんし、自分をどう定義すればいいのかもわかりません。
ショーと店
中世における宮廷道化師は癒しを与える存在だけに限らず主君に別世界や斬新な考え方をアドバイスする役を持つ存在でもあった事に興味を持ちました
黒い薔薇はずっと前から思っていたテーマで、たまたま黒い薔薇がテーマの音楽を聞いたりして、色々なことが一致してできたコレクションです

何もかもコンピューターでできるわけではなく、触って、感じてと五感を使い続けなければ生まれないものがあるのです
不協和音がポジティブにエネルギーを生む、ということをテーマにしました。後から静かに考えれば、それは心地良かったという風になれば理想的です
名画を映像で見るのと美術館で本物を前にするのとは全然違いますよね。
デジタルでは半分も伝わらないと思う。
But space itself is important. i cannot work or be in an ugly space, where the air doesn’t flow around freely.
でも、空間そのものは大切です。空気が自由に流れない醜い空間では、働くことも、そこにいることもできません。
many small shadows come together to make one powerful thing.
たくさんの小さな影が集まって、ひとつの力強いものになる。
I want to create a kind of market where various creators from various fields gather together and encounter each other in an ongoing atmosphere of beautiful chaos; the mixing up and coming together of different kindred souls who all share a strong personal vision
さまざまな分野のさまざまなつくり手が集まり、美しいカオスの空気が絶えず続くなかで出会う、そんな市場をつくりたいのです。強い個人的なビジョンを共有する、異なる同志たちが混ざり合い、ひとつに集まる場所を。
ACCORDING TO RESEARCH, WHEN GIVEN A CHOICE, BABIES CHOOSE GOLD. IT’S MY FAVOURITE COLOUR AFTER BLACK AND RED.
研究によると、赤ちゃんは選べるなら金色を選ぶそうです。金色は、黒と赤の次に好きな色です。
MY FLAGSHIP STORES ALWAYS HAVE TO LEAD THE WAY.
私の旗艦店は、いつも先頭に立っていなければなりません。

